2014年07月13日

手代木史織『聖闘士星矢THE LOST CANVAS冥王神話外伝(10)』

〈2014年漫画感想16冊目〉
手代木史織『聖闘士星矢THE LOST CANVAS冥王神話外伝(10)』


 射手座の黄金聖闘士シジフォスの物語が語られる『聖闘士星矢THE LOST CANVAS冥王神話外伝』の第10巻。本篇にも登場した闇に堕ちた冥闘士としてのシジフォスとの戦いが中心になります。若き日のハスガードやアスプロス,先代魚座の黄金聖闘士ルゴニスの客演も嬉しい。黄金聖闘士同士の関わりあいはあまり本篇では描かれることが多くなかったので,外伝の密やかな楽しみのひとつでもあります。また,シジフォスの実兄である獅子座の黄金聖闘士イリアスが壁となって立ちはだかるのも興味深い。結局のところ,シジフォスにとって戦うべき相手は己であり,その己を導く兄こそが乗り越えるべき相手であったということなのでしょう。この点において外敵と戦うことが中心であったこれまでの外伝とは一線を画す内容となっています。ギリシア神話好きとしてはデルフォイの巫女アルケスの登場も楽しかった。シジフォスが己の進む道を発見する物語であると同時に獅子座の黄金聖闘士レグルスの誕生秘話としての読み方も出来る物語であります。しかし,イリアスの圧倒的な強さは凄まじい。此処までの強さを発揮した聖闘士というのは様々な媒体でも初めてなのではないでしょうか。彼がいれば,聖戦の行方も大きく変わったことでありましょう。本篇でも強烈な印象を残したイリアスの物語が描かれたことに感謝します。残すは双子座と牡羊座の2篇ということになるのかな。個人的にはパンドラやラダマンティス,アイアコスら冥王側を主人公とした外伝も読みたいところです。特にアイアコスの真の名が水鏡という,本篇では遂に語られなかった伏線が明らかにされることを願ってやみません。
タグ:手代木史織
posted by 森山 樹 at 07:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 感想
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