2009年03月22日

椎名高志『絶対可憐チルドレン(16)』

〈2009年感想13冊目〉
絶対可憐チルドレン(16)
  • 発売元: 小学館
  • 価格: ¥ 420
  • 発売日: 2009/03/18

 『絶対可憐チルドレン』も16冊目。TVアニメはもうすぐ終わりのようですが,連載の方は相変わらずに好調のようです。打ち切りに怯えていた昔がまるで嘘みたい。良いことです。
 この巻から中学生編に突入。少しだけ成長したチルドレンたちが可愛いです。より厄介になった気がしますけれども。

 小学校の卒業式から始まって,中学校へと進学したチルドレンとその周囲の成長と戸惑いが描かれる巻。中学生編の導入部的な扱いが強い印象です。小学生編では〈黒い幽霊〉に操られる敵として登場したバレットとティムがシャドウ・オブ・ザ・チルドレンとして再登場し,またその〈黒い幽霊〉との繋がりを窺わせる雲居悠理なる美少女も新たに登場し賑やかになっています。残念だったのは海外で活動をしていたとの理由でP.A.N.D.R.A.の面々が登場しなかったこと。その分は「増補版SUPPLEMENT」で目立っていたように思いますけれども。しかし,本当に「増補版SUPPLEMENT」の役割は大きくなりましたね。沖縄の海に花を捧げる兵部少佐の姿が印象的でした。こういう描写が単なる悪役に留まらない深みを与えています。カズラの水着姿も可愛らしかったけれども。
 基本的には小学生編と雰囲気は変わりません。ただ,皆本と薫の関係により焦点が当てられているように思うのは気のせいでしょうか。思春期を迎えての意識の変化は薫に一番見受けられます。それは葵を抱きとめた時に見せた嫉妬によく似た感情からも推察されます。また,バレットやティムら同じ超能力者に対する庇護の気持ちも小学生の時には特段見受けられなかったこと。兵部少佐の言う超能力者の女王としての萌芽なのかもしれません。葵や紫穂には同様の感情は見受けられませんから,やはり彼女の存在は特別なものなのでしょう。一方で当面の敵となりそうな〈黒い幽霊〉にもファントムとミラージュという新たな存在が登場。主にファントムがチルドレンと対峙しており,ミラージュはその姿さえも見せていません。おそらくは雲居悠理がミラージュなのでしょうね。ただ,チルドレンに敵対的なファントムに対し,ミラージュはどこか友好的に思えるのが面白い。彼女の存在が今後如何なる事態をもたらすのか楽しみです。B.A.B.E.Lではダブルフェイスのふたりが現場出動するようになったくらいで特段の変化はなし。ナオミの出番が「増補版SUPPLEMENT」に留まったのが残念です。登場人物が結構増えてきたから仕方がないのでしょうね。次巻以降での登場を期待します。
 運命の日が少しずつ近づいてくる中でのいつも通りの日常が愛おしいです。そして,やっぱり兵部少佐の率いるP.A.N.D.R.Aとの対決がないといまいち盛り上がらない気がします。〈黒い幽霊〉にはいささかも思い入れを持つことが出来ないのがその原因。基本的に活劇が中心になってしまいますしね。早く成長したチルドレンと兵部少佐の再会を見たいものです。
 余談。腐女子化したパティ・クルーが超好み。可愛いです。ナオミとカズラの次にお気に入りかもしれません。マッスル大鎌は別格だけどね。
posted by 森山 樹 at 21:53| Comment(0) | TrackBack(1) | 感想
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